新築やリフォームなどで、断熱性に優れた住宅へ転居した場合、有病率が改善されるというデータが出ています。暖かい環境では脳血管疾病・心疾患は80%以上という高い改善率が認められています。また、室内温度とは関係ないと思われていた糖尿病でも改善率70%以上が認められています。それ以外にも関節炎60%以上、アトピー性皮膚炎は60%の改善が認められます。
※有病率とは人口1000人に対する現在病気を発症されている人の比率。
参考までに、断熱性能が高い住宅への転居と疾病との関係を下記表にまとめました。
エコ住キャンペーン
エコ住キャンペーンは政府主導の元、環境大臣を長とする国民運動「COOL CHOICE」の重点目標の一つです。
未来のために、いま選ぼう。それがCOOL CHOICE(賢い選択)です。
知ってましたか?これ以上温度が上がると、地球はもう回復できない傷を負う可能性があることを。
断熱と健康
日本のCO2排出量のうち、住まいからが全体の16%を占めています。省エネ住宅は地球にやさしいだけではなく健康、そして経済的です。
我が国は世界一の長寿国となりましたが、医療費は皆保険制度崩壊寸前まで来ております。
心疾患・脳血管疾患は10月から増え始め1月をピークに冬季の死亡率が高くなります。逆に6月から8月の夏季は減少します。
冬の寒さと健康
昔は、日本でいえば江戸末期ぐらいまでは死亡率のもっとも高い時期は夏の暑い時期でした。原因は新鮮な食事が調達困難であったこと、食あたりでの死亡が多いからではないかと言われております。その後、徐々に夏に対して冬の死亡率の割合が高まり、高度経済期には完全に逆転します。現代社会において健康とは冬をいかに暖かく過ごすかにかかっているということです。現にカナダやスウェーデンなどの寒さが厳しい所では夏・冬の死亡率にたいした差がないようです。
高断熱が健康の秘訣
昔から日本家屋は夏に暮らしやすいように造られてきました。家屋全体を温める欧米諸国とは対照的に、コタツ等で暖を取り寒さは我慢できるものと思っている日本人は多いようです。人に優しい温熱環境は快適だけではなく健康とも密接な関係が有ります。
断熱性の低い寒い家ほど病気になり易く、温かい家ほど健康に暮らせるというデータが有ります。住宅の暖かさは人間の身体に熱を蓄積させて免疫効果を高めます。しかし地球温暖化問題を考えた場合、冬場に家屋を温め続けるということは、CO2の排出量を増加させるという危険性が有ります。
それと高断熱は住宅内と外の温度を遮断します。そうです、冬場の暖房効果だけではなく、夏場の冷房効率も挙げることができます。
また、人の皮膚が化学繊維やゴムなどの刺激しやすい衣類から受けるストレスは大きい。住まいが暖かくなる事で、身に着けている衣類の量が減ることで、アトピーの引き金となる刺激を小さくすることができます。
エコ住とは
環境省ではエコ住宅を「エコハウス」とし、地域の気候風土や敷地の条件、住まい方に応じて自然エネルギーが最大限に活かされることと、身近に手に入る地域の材料を使うなど、環境に負担をかけない方法で建てられること、と説明しています。
近年の新築住宅では「高気密高断熱」に力を入れて、太陽光発電等の自然エネルギー使用により光熱費を抑える省エネ住宅が造られております。
エコ住宅の特徴は、オール電化・高気密高断熱・太陽光発電システムです。
太陽光発電システムとオール電化のコンビは災害時、インフラによる電気供給が止まった場合でも電気を使用することが可能です。さらに余剰電気を電力会社に販売して収入を得ることができます。
さらに健康もです。生物はある程度の温度が無ければ活動が鈍ります。活動すなわち新陳代謝です。これが弱まれば要らない病気がコバンザメのように寄り添ってきます。
普及支援制度
省エネ住宅普及のために普及支援制度が有ります。
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業省
エネ住宅・リフォームを行う場合に補助金支給→最大250万円支給 - 省エネ改修促進税制
省エネ新築、リフォームを行う場合に所得税減税
全ての居室の窓を二重サッシに交換した場合→最大62.5万円控除 - フラット35リノベ(低利融資)
条件を満たす中古住宅購入及びリフォーム時、融資金利優遇
金利が0.6%引き下げ - 表示制度
省エネ関連性能評価がされた住宅にはメリットが有ります。
まとめ
地球温暖化が問題にされる時、比べられるのは、たいていの場合産業革命以前か後かです。地球や体に優しいというなら昔に戻せば、、、できるわけがない。用足し(トイレ)をするだけで年間何万リットルという飲料水を使っている現代人が肥溜め生活に戻れるはずがない。
戻れないなら前に進むしかないです。より新しいものを取り入れて、それでもだめならまた研究・開発して。COOLCHOICEが本当に賢き選択でありますように!
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